【キャンプ録】第18回栃木県キャンポリー 2016年8月5日

食事のハナシ
6時起床。
のハズですが、昨晩ついつい話が弾んだテントもあったようで一部お寝坊さんが…。(笑)
本来なら厳重注意ものですが、昨日悪状況下で十二分に奮闘したこともあり、隊長が優しく注意します。
ま、彼らなら明日以降はきちんと時間前に起床してくれるハズです。(^-^)

汚ぁ~(笑) 安心してください、この後キレイに片付きますから…
すぐに本日の朝食当番8名および昼食当番4名が準備を始めます。
事前に渡された開催要項では12時までが午前中のプログラム、13時から午後のプログラムということだったので、午前のプログラムを終えてから昼食を作っていたのでは午後のプログラムに間に合わないため、昼食は朝食と一緒に作るよう計画しました。
※ウチのスカウト君たちは春季・夏季キャンプで何度も朝に昼食用の弁当を作っているため、慣れたもんです。
朝食は、ごはん、味噌汁、サンマの缶詰、ふりかけ。
昼食は、サンドイッチ2種。一つはハンバーグとカット野菜、もう一つはジャムサンドです。
ボーイスカウトの料理としては物足りない気がしますが、今回のキャンポリーは“ゴミは全て持ち帰り”のため、3泊4日という長い日程でのサイト内の衛生環境を考えると、生ごみは最低限に抑えなければなりません。
本来、キャンプにおける料理のメニュー決め、食材の買い出しはスカウトが行なっていますが、上記事由もあって今回は指導者が行ないました。
※前回までは会場内にゴミ捨て場があって引き取ってくれたのですが…。(>_<)
ちなみに、できあがった昼食はクーラーボックス(フロストパックの40qtを持って行きました)に入れ、東屋で保管します。
朝のセレモニー
朝食、後片付け、朝の点検を済ませたら、サイトに隣接するコース広場に全員で移動します。
今回のキャンポリーは、栃木県内の諸団が東部、西部、南部、北部の4つ野営区に分かれて野営生活しています。
私たち宇都宮第15団と18団は東部野営区に所属していますが、東部野営区に所属する全団(宇都宮13団、宇都宮17団、真岡1団、壬生1団)が毎朝コース広場で朝礼を行ないます。
そして、この朝礼の運営は各団が持ち回りで行ない、今日は私たち宇都宮第15団・18団が当番でした。
当番の主な役目は、集合の号令、司会進行、国旗掲揚、朝の歌のチョイスおよび指揮です。
団によっては指導者やベンチャースカウトが行なうところもありますが、ウチはPDCA訓練の一環として、この朝礼当番もスカウト君たちに任せました。
※実際に春季キャンプや夏季キャンプ二日目の団朝礼ではスカウト君たちに運営を任せています。
直前まで朝礼で何を行なうかが連絡されなかったため、進行表こそ隊長が作成しましたが、集合の号令、司会進行、国旗掲揚、朝の歌は全てスカウトが担当。
しかも、集合の号令以外は全て1年めのスカウト(小学6年生)が行なうという、実にチャレンジャブルな人選です。
恐るべし、ウチのグリーンバー!(^-^;;;
ちなみに、食事当番が朝食と昼食の準備を進めている間、朝礼の司会進行、国旗掲揚、朝の歌担当者が集まって再度手順の確認とリハーサルを行なっています。
そうこうするうちに朝礼が始まります。
私の不安をよそに、ビシッと役目をこなしていく1年めのスカウト君たち。
いやぁ~、ホントに大したもんです。
『コイツならできる』と送り出したグリーンバーと、大勢の他団スカウトや指導者に見られて相当緊張したハズなのに堂々と役目を果たした1年めスカウトたちに敬服です。
『子どもたちを信じて良かった~』と心の底から思った瞬間でした。(^-^)
第18回栃木県キャンポリーのプログラム
朝礼が終わると、キャンポリーが本格始動します。
場内は6つのエリア(北の都、南の都、東の都、西の都、竹取りの宿、疎水の宿)に分けられており、各班は指定されたエリアに赴いて与えられた課題に挑戦します。

竹取りの宿は、北の都の上隣。疎水の宿は、水場の下隣にあります。
北の都では、竹とロープで投石機(カタパルト)を作成してその飛距離を競います。

手前に見えるのが投石機の完成形。角しばり、はさみしばり、筋交いしばりを駆使して組み上げます
南の都では、竹を加工してスプーンを作ります。

スプーンの原型をノコギリで切り出し、彫刻刀(2日めからはナイフ)で仕上げます
東の都では、竹とロープではしごを作成し、木の上に置かれた宝物を手に入れるまでのタイムを競います。

角しばりは得意なウチのスカウト君たち。全員で一斉に角しばりを始めます
西の都では、ひもぎり式発火法で火を熾すまでのタイムを競います。
竹取りの宿では、太い竹を1本受け取り、サイトに帰ってから竹ランタンを作成します。
疎水の宿はお楽しみコーナーで、ロケットストーブを使ってのピザ焼きを体験します。

ペール缶ベースのロケットストーブ
各班はそれぞれのエリアに赴く日時が指定されており、例えばマウス班は、今日の午前は東の都と竹取りの宿、午後は南の都、コンドル班は今日の午前は北の都、午後は南の都と竹取りの宿…といった具合。
疎水の宿は時間が余った時にいつ行ってもOKです。
ちなみに今回のキャンポリーのテーマは『竹取りの翁の伝説』。
那須の竹林を大事に守り、与えられた自然の恵みを活かして生活している翁の暮らしを体験することで、自然を守る「心」と「技」を育むのが狙いです。
なので、竹を使った工作物が多いんですね。
全班が午前中のプログラムを終え、サイトに戻ってきたら、朝作ったサンドイッチの昼食。
しばし休憩を取った後、再び午後のプログラムに出発していきます。
その頃ワタシは…
スカウト君たちが朝礼当番も無事にこなしたので、もはや私の仕事は終ったも同然。
あとはなんの不安材料も無く、安心してグリーンバーに任せられます。(^-^)v
スカウト君たちが午前中のプログラムに出かけている間、今日の夕方も来襲する可能性がある雨に備えてBIGタープと食堂フライを補強。
まず食堂フライは屋根勾配を急にするため、メインポールを240cmに換装。

また、ほぼ全てのペグを強力なモノに打ち替えるか二段打ちにする、もしくは立ち木にロープを結びつけて稜線のテンションをMaxにし、さらに最適な角度で雨道を引いて雨が溜まらないようにします。
これでいつ豪雨が来ても大丈夫。(笑)
その後はプログラムに勤しむスカウト君たちの様子を見に各エリアを回りました。
波乱の交流ナイト交渉
サイトでお留守番をしていると、壬生1団のベンチャースカウト君(ベンチャースカウトは高校1~3年生)3人が「よろしかったら今晩の交流ナイトを東部地区合同でやりませんか?」と訪ねてきました。
交流ナイトとは、本日の19時から設けられている他団交流の時間です。
交流先の選択・交渉、交流内容は全くの自由なのですが、ボーイスカウトの年代は他団との交渉経験が無いため、団によってはベンチャースカウトやリーダーがその任に当たっています。
なので、彼らもウチのベンチャースカウトを訪ねてきたのですが…
何度も申し上げておりますように、ウチはキャンポリー期間中のキャンプ運営を全てスカウト君たち(ボーイスカウト)が賄っていますので、交流ナイトも例外ではありません。
上級班長と監督責任グリーンバーが中心となって準備を進め、他団との交渉も本日の夕方までに完了させることになっていました。
(朝、食事当番が準備を行なう傍ら、交流ナイト担当者は打ち合わせを行なっていました)
そもそもウチのベンチャースカウト君たちは全員が本部スタッフ要員として奉仕しており、隊付は一人もいません。
というか、グリーンバーが全てやるので、隊付が必要ないんですね。
上記事情および夕方にならないと上級班長と監督責任グリーンバーがプログラムから戻って来ないことを彼らに伝えると、夕方また出直して来てくれることになりました。
ところが…
しばらくすると、今度は北部地区のベンチャースカウト君たちが「よろしかったら今晩の交流ナイトを一緒にやりませんか?」と訪ねてきました。(笑)
ちなみに、北部地区は各団からの参加者が少ないため、合同隊での参加となっています。
先ほど壬生1団のベンチャー君たちから同様の申し出があったことを伝え、隊長が彼らを引き合わせに連れていきます。
結局、北部地区とも一緒にやることに決まりました。(^-^)
さらに…
夕方、隊長の携帯に南部地区のリーダーから連絡が入ります。(南部地区も北部地区同様の合同隊です)
要件は「東部地区と北部地区が合同で交流ナイトをやると聞いたんですが、南部地区も一緒にいいですか?」でした。(笑)
残るは西部地区の2団のみ。
こうなると西部地区にも声を掛けない訳にはいかず、南部地区リーダーの方から話をしてもらったところ、結局、参加隊全てが集まって交流ナイトを行なうこととなりました。(爆)
一皮むけたグリーンバー
午後のプログラムを終え、スカウト君たちがサイトに帰ってきます。

いち早く戻ってきたレオ班とスワロゥ班は昨日できなかったウェルカムモニュメントを設置
(三脚を二基立てるのは止め、懸垂幕を枝に括りつけ)
1対1の交流を想定して準備を進めてきた担当グリーンバーには予想外の展開です。
ただし、「こればっかりは当日にならないとどうなるか分からない。最悪、準備してきたことが無駄になる恐れもある」と最初から釘を刺してきたこともあり、刻々と変化する状況を逐次伝えてもクサることなく(エラい!!)、壬生1団のベンチャースカウトと打ち合わせを行ない、スタンツ(出し物)内容変更を協議します。
上級班長と交流ナイト担当者が必死に上記協議を行なうなか(開始まであと3時間しかありません)、残りの班長が食事当番にビシビシ指示を出し、かつてない作業効率の高さで夕食準備を進めていきます。
傍で見ていて「おぉ、やるなぁ」「スゴイなぁ」「いいぞいいぞ」を隊長と連発。(笑)
これまで若干上級班長に頼りがちだった班長たちに本物の自覚が生まれ、使命感・責任感に目覚め、一気に精神的な成長を遂げた瞬間でした。
上級班長もコレに気付いたのでしょう。
いつもならスーパーバイズするところを、夕食準備は完全に班長たちに任せ、自分は交流ナイトの準備に専念します。
この光景を見て涙もろい私は思わず目頭が…。(^-^;;;
こんな瞬間に立ち会えるのがボーイスカウト指導者の醍醐味。やめられません…。(^-^)v
交流ナイト
ちゃっちゃと夕食準備を終わらせ、予定時刻よりも早めのいただきます、そして後片付け、夜の点検、19時開始の交流ナイト会場にも余裕を持って整列。
気力充実のグリーンバーに率いられたスカウト君たちはもはや“無敵モード”です。(@_@)
言い出しっぺである壬生1団ベンチャースカウトの仕切りで交流ナイトは19時きっかりに開始。
ベンチャー君たちの元気の良い呼び出しに合わせ、各隊が次々と出し物を披露。
あっという間に時間は過ぎ、予定どおり20時きっかりに交流ナイトは終了しました。
(ベンチャー諸氏、素晴らしい仕切りでした)
ちなみに、ウチの出し物は“爆弾ゲーム”でした。
ひとひのおわり
サイトに戻って班会議、班長会議。
今日も猛暑で疲れているはずなのに、上級班長、班長は実に楽しそうです。
指導者から色々と注意されることが多い班長会議も、今日は労いの言葉や賛辞の嵐。
いつもはあまり発言しない班長たちから様々な感想や意見が飛び出し、終始和やかなムードで早めに終了。
その後、上級班長が女子スカウトを引き連れてシャワーに行きました。
※あ、今まで書くのを忘れましたが、上級班長とマウス班班長は女の子です。(^-^)
二日目の感想
来ましたね、“成長の瞬間”。
もの凄~~く嬉しい!!
夕食準備の光景を筆頭に、朝礼、交流ナイト…、スカウト君たちを信じ、任せて良かったぁ~!!!
やっぱり『これはスカウトにはまだ無理だろう、難しいだろう』などと大人が勝手に判断して成長の芽を摘んではダメですね。
子どもたちの伸びしろや成長速度は大人の予想を遥かに上回ります。
すっかり興奮してしまい、なかなか寝付けなかった二日目でありました。(^-^;;;
【キャンプ録】黄缶会オフ in 東北 2016年9月17~19日(2)
【キャンプ録】黄缶会オフ in 東北 2016年9月17日(1)
【キャンプ録】第18回栃木県キャンポリー 2016年8月7日(最終日)
【キャンプ録】第18回栃木県キャンポリー 2016年8月6日
【キャンプ録】第18回栃木県キャンポリー 2016年8月4日
カヤックキャンプ@銀山平キャンプ場 2016年7月16、17、18日
【キャンプ録】黄缶会オフ in 東北 2016年9月17日(1)
【キャンプ録】第18回栃木県キャンポリー 2016年8月7日(最終日)
【キャンプ録】第18回栃木県キャンポリー 2016年8月6日
【キャンプ録】第18回栃木県キャンポリー 2016年8月4日
カヤックキャンプ@銀山平キャンプ場 2016年7月16、17、18日

>JDさん
こんにちは。
今冷静に振り返ると、PDCA訓練、A型テントの設営訓練、リハーサルキャンプ等々、細かい訓練の積み重ね、反復練習が確実な成果を産み、それが自信につながって好循環になったのだと思います。
日頃の訓練がいかに大事かということですね。
スカウト君たちのポテンシャルは、これくらいのことは平気でできるんです。
なので、指導者はコレを引き出せるよう訓練計画を立てなければいけないんですね。
こんにちは。
今冷静に振り返ると、PDCA訓練、A型テントの設営訓練、リハーサルキャンプ等々、細かい訓練の積み重ね、反復練習が確実な成果を産み、それが自信につながって好循環になったのだと思います。
日頃の訓練がいかに大事かということですね。
スカウト君たちのポテンシャルは、これくらいのことは平気でできるんです。
なので、指導者はコレを引き出せるよう訓練計画を立てなければいけないんですね。
おはようございます。
文面から音丸さんの期待と不安、そしてそんな心配を裏切るばかりのスカウト君たちの躍進ぶりがひしひしと伝わってきます。
大人はいつも子供達の動きを視界の端には入れておきたいものですが、道標をひとつだけ示してあげれば、
あとは自主性に任せておいても考え、行動することができることがよくわかりました。
PDCA訓練の大いなる成果でもあるのでしょうね(^^)
文面から音丸さんの期待と不安、そしてそんな心配を裏切るばかりのスカウト君たちの躍進ぶりがひしひしと伝わってきます。
大人はいつも子供達の動きを視界の端には入れておきたいものですが、道標をひとつだけ示してあげれば、
あとは自主性に任せておいても考え、行動することができることがよくわかりました。
PDCA訓練の大いなる成果でもあるのでしょうね(^^)