火熾しを科学する (2)

音丸

2015年04月17日 12:05

火熾しネタの第2弾は酸素のハナシです。

●酸素のハナシ


燃焼とは燃料の酸化反応であり、燃焼の具合は空気中に含まれる酸素の量によって大いに変化します。

酸素の少ない状態(例えば密閉空間)では火が弱まった末に消え、逆に(人工的に)酸素を増やしてやると火が強まります。

ちなみに、マッチの先端には酸化剤が含まれていて、人工的に、大量に酸素を供給して爆発的に燃焼させています。



●煙突効果


火や炭を熾す際、うちわで扇ぐと火力があがりますね。

これは、上で述べたように、酸素が供給されることで燃焼が促進される訳ですが、気を付けなければならないのは、火が小さいうちはバタバタ扇がないことです。
前回述べたように、大量の低温の空気に炎の熱が負け、消えてしまいます。



さて、炭熾しの道具として各社から様々なチャコールスターターが発売されています。

“煙突効果を利用して簡単に着火…”と説明されていますが、煙突効果ってなんでしょうか?


モノが燃えると、当然のことながら燃焼部の空気温度が上がります。

高温の空気は密度が低いため上昇します。(上昇気流)

上昇することで陰圧が発生し、下から周囲の空気を取り込みます。

継続的に酸素が供給されるため、燃焼が促進されます。


チャコールスターターが縦長で、空気を取り込めるよう下が開いているのは、上記が起こりやすいように設計されているためです。


ですから、チャコールスターターに炭を入れるときは、炭を“縦”に入れることをお薦めします。
そのほうが空気がスムーズに流れ、より早く着火できます。

縦長の形状で煙突効果が絶大だったFIBI STOVE



●かまど


かまどを作る際、三方を石で囲み、一方向を開けるようにします。

先に述べたように、石で風防を作っておかなければ、炎が小さいうちに風で吹き消されてしまうためです。

また、一方を開けておくのは、酸素を供給するためです。

かまど内でも、煙突効果が起きるよう、手前を開けた“ハ”の字になるよう薪を置いていくのが基本です。



今回は話の内容が当たり前すぎてイマイチでしたね。スミマセン…。



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