タープの張り綱・地面に対する角度について

音丸

2015年04月14日 12:26

入門書等ではたいてい「タープの張り綱は地面に対して45度になるように…」と記されています。

記されてはいますが、45度にする理由まで説明されている本は見たことがありません。
(せいぜい“キレイに張るためには…”くらいです)


余談ですが、私は隊(ボーイスカウト)で子どもたちにテントやタープの張り方を教える際、「なぜこのような構造になっているのか? この張り綱を引く意味は? なぜこのような順番で設営するのか?」等々、原理や仕組を必ず説明します。

なぜなら、テクニック(やり方)を教えるだけでは根底理解には繋がらず、簡単に忘れてしまったり、応用が効かないからです。

以下は子どもたちに説明している内容の一部です。


タープを張る際、メインポールには二つの力が必要になります。

一つは稜線をピンと張るための水平方向に引く力

もう一つは、タープが飛ばされないようにする垂直方向に引く力

で、これはレクタ、ヘキサ、ウイングの全て共通です。


この水平方向に引く力(0度方向)と垂直方向に引く力(90度方向)が拮抗した角度が45度であり、これが「タープの張り綱は地面に対して45度になるように…」と記される理由です。


ここまでが基本です。


上記はあくまでも原則で、使用する幕や気象条件によって変更する必要が生じます。


例えば、風が強いとき、大きな幕は風を孕んで浮力が生じるため、サブポールの張り綱は45度の位置よりも手前にペグ打ちします。

つまり、垂直方向(飛ばされないようにする)の力を強くしてやる訳です。


逆に、風の心配がないが雨水がタープに溜まってしまう場合は、メインポール張り綱のペグ位置を45度よりも遠くにします。

水平方向に引く力を強くし、タープの稜線をピンと張ることで雨水をスムーズに流す訳です。

水分を含むと生地が多少伸びるタープが多いのですが、大型タープになるとこれが顕著になり、古いタープでは生地が伸びたままの場合もあります。



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