タープの話

音丸

2015年04月03日 11:59

今は大型ツールームテントが全盛で、オールシーズン使われている方もいらっしゃいますが、依然としてテント+タープの方もいらっしゃるのは、テント+タープ派の私としても嬉しい限り。

オールドタイプの私が好きなのは、やっぱり下のようなスタイルです。


たまに「初めてタープを買うのですが、何がイイですか?」という質問を見かけますが、ヘキサタープを薦める方が多いようですね。


私もヘキサタープは所有していますが、お薦めするのはレクタタープです。

●設営

レクタタープはポールが6本もあるから設営が面倒と思われがちですが、メインポール2本を立てるところはヘキサもレクタも一緒。

あとはサイドの四隅から直接張り綱を引くかサブポールを立てるかの違いだけです。


サブポールの引き綱は、単純に対角線になるように引けば良いので、難しいことは全くありません。

私はスノーピークのHDタープ・レクタMを使っていますが、1人で15分もあれば立てられちゃいます。

ヘキサとあんまり変わらないですね。



逆に、美しく張るため、サイドからの張り綱をどの位置にペグダウンするか、稜線をどれくらい弛ませるかで微調整するぶん、ともすればヘキサのほうが設営時間がかかるような気がします。


ヘキサを薦められる方は「必要に応じて片翼(サイド)を上げられるから…」と理由を挙げられていますが、片翼を上げてしまうと、本来の美しいシルエットは大いに損なわれてしまいます。

外観優先でヘキサを選んだのに、本末転倒になっちゃう訳です。


●有効面積

レクタをお薦めするもう一つの理由は“有効面積”。

ヘキサはサイドグロメットから張り綱を引いて地面にペグダウンしますから、必然的にサイド付近は低くなります。

最初にヘキサタープを買った私がレクタに買い換えた最大の理由はコレ。

私は身長が186cmあるため、ヘキサタープ下で立って歩けるエリアはメインポールを結ぶ稜線下のみ、あとは全て屈まなければなりません。

コレは身体的に負担が大きく、作業効率もよろしくありません。


さらに、雨が降ってきた場合、濡れないようにキッチン等をタープ内部へ避難させなければなりません。

ヘキサの場合、メインポール付近の角度は鋭角になっており、かなり中まで引き込む必要があります。

こうなると、元々有効面積が狭いヘキサタープでは自由に動けるエリアがほとんど無くなってしまい、窮屈なこと極まりない…。


コレがレクタタープになると、四角形のタープ下をまるまる使えるので、有効面積は格段に広く、サイドでも170cmの高さがあるため、屈まなければならないエリアは少ししかありません。

また、雨に降られた際も内側に平行移動させるだけなので、自由に動けるエリアはまだまだ残っています。


こと“実用性”という点ではレクタタープに軍配を上げざるを得ません。


●設営バリエーション

レクタタープのサイドにサブポールを立てず、直接張り綱を引いて地面にペグダウンすれば、ヘキサタープと同じように使えます。

また、レクタタープには縁に沿ってサブグロメットがいくつも開けられているので、センターポールやサブポールを本来の位置ではないグロメットに挿して使うこともできます。

例えば、センターポールの位置を真ん中ではなく、1:3に分割する位置に挿し、短いほうをテントの入口に被せ、長いほうをLDKにするとか…。

サイドのサブポールを挿すグロメットを1個内側にズラし、側端は直に張り綱を引いて両翼をフラップ代わりにするとか…。

そのとき使用しているテント、天候、状況に合わせて設営形態を可変させて対応することが可能なのがレクタの大きな利点です。



ということで、これからタープを買おうという方にはレクタを御一考されることを強くお薦めします。




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