■嬉しいお裾分け
奥只見湖でのパドリングを終え、サイトに戻るとここからはけっこう忙しい。
カヤックのシートを外し、PFDやグローブ等と一緒に乾かす。
強力粉、塩、ぬるま湯、オリーブオイルイーストを混ぜて捏ね捏ねし、フォカッチャの生地を作る。
そうこうしているうちに、お隣に設営されていた件の常連キャンパーさん親子が渓流釣りから戻られ、イワナ(!)を2尾お裾分けしていただく。(^-^)
炭を熾し、フォカッチャ生地を入れたボウルを更にダッチオーブンに入れ、蓋の隅に小さい炭を6個ほど置いて一次発酵に入る。
その間、彼女はタラ、アサリ、そして自家製ミニトマトを使ったアクアパッツアを準備。
熾きた炭火でイワナをいただきながら、ようやく発酵が進んだ生地を二等分してベンチタイム。
ベンチタイムが終わった生地に指で窪みを付けてブラックオリーブの半切りを埋め、さらにオリーブの種穴にアンチョビペーストを注入、自家製のローズマリーを散らし、オリーブオイルを全体に回しかけたら一枚ずつ焼いていく…。
焼き上がったフォカッチャのうち一枚はベテラン親子へイワナのお返し。
ということで、初日の夕食はアクアパッツアとフォカッチャ。(残念ながら完成写真を撮り忘れた)
お恥ずかしながらアクアパッツアは今回初めて作ったが、エビを忘れてしまい、具がちょっと少なかった…。
フォカッチャの発酵に時間がかかったため、夕食開始は19時過ぎ。
場内にある温泉の受付時間は19時までなので、残念ながら今日は入浴ナシ。
昨晩一睡もしていないので、夕食づくりを終えてスイッチの切れた私を睡魔が襲い、21時には就寝となった。
■雨の2日目…
7時起床。空は鈍色で天気は思わしくない。
お隣の常連さん父子は早朝釣りの為か既にキャンプ場を後にされていた。
洗面を済ませるとすぐに炭を熾してイワシの丸干しを焼く。
ごはん、イワシ、味噌汁の簡単な朝食を済ませ、食後のコーヒーを愉しんでいるとパラパラと雨が…。
雲の様子から晴れそうもないため、午前中のパドリングは諦め、とりあえず場内の温泉に…。
管理棟の隣にある「
かもしかの湯」は、キャンプ場利用者は大人400円で利用できる。
10時ころと時間も半端だったため、利用者は他に誰もおらず貸し切り。
浴室は半露天になっており、内湯だとのぼせてしまう私には嬉しい仕様。
施設はまだ新しく綺麗だし、お湯の温度もちょうどよく、これで400円はありがたい。
お風呂から出てもまだ小雨だったため、外出することに…。
管理棟で訊いた小出IC近くの「
そば処 薬師」まで足を延ばす。
外界に降りると雨は降っていない。さすが山の天気…。
そば処 薬師に着くと、店の外にまで待ち客が…。
30分ほど待ってようやく席に案内され、へぎ蕎麦三人前と天ぷら二人前を注文する。
蕎麦はもちろん天ぷらの揚げ具合も良く、人気があるのもよく分かる。
その後「道の駅ゆのたに」でウィンドウショッピングした後、おみやげとカットスイカを買ってキャンプ場に戻る。
キャンプ場に着くと雨は止んでいるが、相変わらず空はどんより…。
「せっかくなので少しの時間でもいいから漕ごう」と、急いでカヤックを車に載せ、連絡船乗り場へ…。
いつまた降り出すか分からないので、すぐ戻って来られるようあまり遠くへ行かないことにする。
カヤックを西に進めると、昨晩からの雨で水位が上がり、昨日漕いだ時とは地形が一変していることに気が付く。
西の流れ込み辺りに接岸できる場所があったのでとりあえず上陸し、散策してみると折れた電信柱などがあり、ここが水没させられた場所であることが分かる。
特に何も無いため、カヤックに戻って東へ漕ぎ進む。
エントリーポイントからあまり離れないよう1時間ほどフラフラ湖上を漂っていると、ポツポツと雨が…。
西から黒い雲が接近しており、この後は雨になることが予想されたため、無理をせずパドリングを終了する。
カヤックを車に載せ、湖山荘でゲートの鍵を返却した後、キャンプ場に戻る。
本日の夕食はジャンバラヤと素麺サラダ。
今回のジャンバラヤは、パエリアのようにお米を炒めてから炊き上げるちゃんとしたもの。
ケイジャンスパイスを使っているので、テクスメクス料理特有の香りがする。(^-^)
お隣の常連さん親子は帰られたが、今日は10組ほど新たにフリーサイトに入った。
中でも炊事棟付近に設営した4家族ほどのグループは、小雨が降る中、スイカ割り、キャンプファイア(対岸の駐車場はキャンプファイアスペースなのか?)、打ち上げ花火(>_<)と賑やかだった。
話が逸れるが、もはや“キャンプ場で花火”は常識なのだろうか?
煙が周囲に流れるし、一つ間違えば打ち上げ花火は幕に穴を開ける恐れがある。
個人的には“迷惑行為”と認識しているのだが、最近の常識は違うのか???
雨が断続的に降り続いていたため、明日の撤収では晴れていることを祈りつつ、22時頃には就寝する。
■最終日
6時半起床。
昨日の夜半は雨が幕を叩く音が聞こえるほどの降りだった。
期待も虚しく天気は晴れとはいえず、霧雨が立ち込めている状態で幕とカヤックの乾燥は望めない。
昨晩の残りであるジャンバラヤに茄子の素焼きと目玉焼きを載せて朝食とする。
いつものように食後のコーヒーを愉しんだら撤収開始。
結局陽が射すことはなく、トルテュライトとカヤックは未乾燥のまま撤収し、10時過ぎにはキャンプ場を後にした。
そのまま関越道で帰っては面白くないので、帰路は檜枝岐経由で…。
噂に聞いたとおり、奥只見湖外周を走る国道は、道幅が狭いワインディングロードのうえ、洗い越しアリ、段差アリのツワモノで、栃木の山道に慣れた私でも神経を使う。
対向車のほとんどが道路の真ん中を走ってくるのでなおさらだ。(^-^;;;
山道を抜け、尾瀬へ向かう道路を走る頃には、天気はウソのように回復し、クーラーをかけなければいられないほど。
途中、小豆温泉・窓明の湯で入浴しようとしたが、残念ながらクローズされていた。
帰宅後webで調べたら、小豆温泉オートキャンプ場レッドビーンもクローズしていたことが判明。
キャンプ場も温泉も良かったので、いつかまた利用したいと思っていたのに残念だ。
昼食は道の駅ばんやでまたしても天ざる蕎麦。(笑)
この辺りで食事といえばどうしても蕎麦になってしまうので仕方ない。
叶えられなかった温泉入浴は、中三依駅近くで見つけた「
男鹿の湯」。
内湯だけではあるが、リニューアルしたばかりでとてもキレイ。
キャンプ場まで運営しているのには驚いた。
■総括
梅雨が開けきれていない時期のキャンプは、天気予報が毎日コロコロ変わるのでギャンブルみたいなもの。
しかもキャンプ場が山間だったりすると、外界とは天気が全く異なっていたりするので、最終的には“行ってみないと分からない”。
昨年7月の平湯キャンプ場と笹ヶ峰キャンプ場では雨に悩まされたが、今年はマシなほうだったと思う。
虫に刺されはしたが、予想よりもアブは少なかったし、夏のキャンプとしては許容範囲だと思う。
銀山平キャンプ場は、空いてるし、外界よりも涼しいし、カヤックも漕げるし、とにかく景色が素晴らしいので、二人してすっかり気に入ってしまった。
ぜひまた利用したいと思っている。