第17回日本スカウトジャンボリー 栃木2隊 奮闘記 8/5編
8月5日(日) 会場入り2日め
スカウトくんたちの日課
第17回日本スカウトジャンボリー午前中の基本日課は以下のようになる。
6:00 | 起床 |
7:00 | 朝食 |
8:30 | 国旗掲揚 |
9:00~12:00 | 午前のプログラム |
これはあくまでも基本日課で、これに
1.配給(毎日5:00~6:00)
2.ゴミ捨て(毎日6:30~7:00)
3.氷の配給(毎日7:30前後)
4.清掃当番(指定日の概ね6時)
5.SCの国旗儀礼当番(指定日の8:30)
が加わる。
配給・ゴミ捨て・水くみ/排水・氷の配給にはリヤカーが必要なので、バッティングしないよう、どの順番で何時に出発させるかキチンと考えなければならない。
午前5:00、本日の配給当番である匿名班を率い、宇都宮第17団のS副長が朝の配給に出発する。
本来配給受け取りに指導者の同伴は必要ないが、日によって/担当者によって対応が異なるのはジャンボリーでは全く珍しいことではない(そのとおり、今後ボロボロとその事例が出てくる)ので、無事配給物資を受け取れるよう、結局S副長が毎日同行した。
配給食材をリヤカーから下ろすスカウトくんたち
アリーナ・トイレ清掃当番
続いて5:30、アリーナ(開会式・大集会・宗教儀礼・閉会式が行われる)の清掃当番にオオカミ班次長Tくんとともに出発。
まだジャンボリーが始まったばかり、しかも栃木参加隊全4隊から1名ずつということで、年少者を選ぶ訳にはいかない(スカウト本人が“押し付け”と捉える危険性が否定できない)ため、この理由をみなまで言わずとも察してくれるTくんを選任した。
5:50にはアリーナに到着するが、誰もいない。
ギリギリに来る者もいるだろうが、全く誰もいないというのは腑に落ちない。
不審に思ってトイレを見ると、使用できないよう全てのトイレのドア部分にロープが張り渡してある。
アリーナが使用されるのは今晩の開会式からだから、それまでトイレを使用できないようにしておく…というのは合点がいく。
ということは、AdventureのSHQは清掃が不要なトイレの清掃をスカウトに命じたことになる。
6:00まで待ったが誰も来ないので、Tくんに謝罪しながらサイトに戻る。
K隊長に上記を報告するとともに、本日の隊長会議で「なぜこのようなことが起きたのかSHQに説明させてください!」とお願いする。
ちなみに、翌日の隊長会議でも本件に関するSHQの回答がなかったため、普段は温厚な私も遂に激昂。
「真面目にルールを守ったスカウトに対し、あんたらは理由を説明し、謝罪する義務がある。スカウトの気持ちを踏みにじるのか! あんたらはそれでもリーダーか!」
と、そっくりそのまま伝えてくださいと隊長にお願い。
結局、施設管理側とSHQ側の連携が取れておらず、このような事態になったことが説明され、正式に謝罪が行われた。
ちなみに、栃木1隊・3隊・4隊の清掃当番は3隊とも遅刻したのだそうだが、アリーナからの帰路ですれ違うことはなかったため、3隊とも最低でも20分は遅刻したことになる。(呆)
氷の配給
配給を受けるのは食料だけではない。
食材の保管や飲料を冷やすための氷も毎朝配給される。
特に冷たい飲料が何よりのごちそうとなるスカウトくんたちにとって、氷の配給はありがたい。
スカウトを2人ほど指名して引き連れ、配給場所に先行しているW副長(宇都宮第15団ボーイ隊隊長)に追いつく。
リーダーが氷を受け取って帰ってくることは可能だが、栃木2隊は“全ての事柄をスカウトが行なう”ということをテーマとしているので、氷の配給も原則としてスカウトが受ける。
氷の配給を受けようと列をなしている様子
今日はフリー! だけど…
今日は、19時からの開会式以外は何も行事がない。
設営も昨日全て終わらせたので、完全なフリー。
朝食、朝礼を終えた後は自由時間。
「夕食準備の時間まで好きに過ごしておいで~♪」と各班を送り出す。
栃木は海無し県なので、ほとんどの班がジャンボリープラザ(記念品、スカウト用品、お土産、飲食物の販売)に寄ってから海を見に行くらしい。
楽しそうに出かけていくスカウトを見送った後、到着~本日の朝食まで神経が張り詰めっぱなしだったリーダーもようやく一息。
交代で買い物やシャワーに出かけていくいっぽう、私はサイトの様子を撮影。
毎朝一番に早起きして配給に行かれたS副長
連日の猛暑を勘案し、今回のジャンボリーにはデジタル気温計を持参してマーキーに取り付けたが、明らかに昨日よりも日差しは厳しく、グングン気温は上昇していく。
そんな中、サイレンの音が場内に鳴り響き、珠洲市の気温が39度を突破したため高温警報が発令されたとアナウンスされる。
全ての活動は中止、スカウトは自隊サイトに戻り、日陰で静養することが義務付けられた。
スケジュールに追われっぱなしのジャンボリー期間中、スカウトが長時間好きに過ごせる日は今日だけ。
よりによってこんな日にサイトへ戻れという指示が出されたことに、やるせない気持ちとなる。
しょんぼりしてサイトに戻ってくるスカウトたち。
いち早く海に行ったベンチャースカウトたち(トチノキ班)は浜辺で遊べたが、先にプラザに寄ったボーイスカウトたち(レオ&オオカミ班)は海を見ることなく帰ってきた。
どこにも行けないのでシャワーに…と思っても、行列ができて熱中症患者が続発する恐れがあるため、シャワーも使用禁止。
それでも、制服制帽着用(とんでもなく暑い!!)の開会式が中止・延期される可能性はゼロ%。
どんなに熱中症で倒れるスカウトが出ようとも、開会式は強行されるとのこと。
関係者が向いているのは“上の人たち”で、スカウトのほうでは無いことがますます明らかになり、腸が煮えくり返る思いになる。
タープ下や木陰で酷暑をやり過ごすスカウトくんたち
いよいよ開会式
木陰やマーキー下で静養した後、予定どおり配給開始。
スカウトくんたちは夕食の準備に入る。
シャワーの使用も再開されたので、各班必要人数で夕食づくりを行ない、残りはシャワーを浴びに行く。
K隊長から「17:45までに会場のアリーナへ入場」と告げられ、カチンとくるワタシ。(^-^;;;
「このクソ暑い中、制服制帽で1時間15分もスカウトをアリーナに待機させる(注:開会式開始時間は19:00)なんてできません!」と猛烈に抗議。
結局、4隊隊長が協議した結果、アリーナへ向かうAdventure SCスカウトによる渋滞が緩和された時点で出発することに変更された。
(注:栃木隊サイトからはAdventure SCゲート付近がよく見えるため、上記が容易に確認できる)
懸命な判断に感謝。
開会式出発に向け、制服制帽で集合するスカウトくんたち
18:25頃、栃木全4隊がアリーナに向かって出発。
蒸し暑さはまだ残るが、猛烈な日差しはなくなっていたので少し安心する。
20分ほどで会場に到着するが、着座位置としては真ん中ほど。
もっと出発を遅らせても良かったくらいだ。
アリーナ到着直後の様子
開会式開始までは15分ほどあるが、ステージでは前座が行われており、待ち時間に退屈させないよう配慮されている。
定刻どおり開会式が始まったら、お決まりの主催者・関係者の挨拶。
そしてちかいとおきての唱和。
私は研修所で「ちかいは自分のために、生涯で一度だけ立てる神聖なもの」と教わったが、これまでに何度か“イベントとしてのちかい唱和”に出会っている。
関係者のこの無神経さに憤りを感じたリーダーは私だけではあるまい。
開会式の第二部は大会ソングを歌うUNBRANFORDのミニコンサート。
UNBRANFORDのステージ
第一部が終わった時点で、スカウトを率いてサイトへ戻る隊も散見されたが、開会式の間、リーダーに付き添われて退場したり、ストレッチャーで運び出されるスカウトが決して少ない数ではなかったため、これは致し方ない判断だと思う。
ちなみに、栃木2隊は具合の悪くなる者を出すことなく無事に開会式を乗り切った。
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